訪問診療
- Q.訪問診療は、どんな人が対象になりますか?
- A.お一人で歯科医院に通院するのが困難な方が対象です。
ご自宅、または老人ホームやグループホームなどの施設へ伺います。
年齢の制限はありませんが、介護認定を受けられている方や、障がいをお持ちの方が主となります。 - Q.費用はどれくらいかかりますか?
- A.基本的に「医療保険」と「介護保険」が適用されます。
交通費や出張費は原則としていただいておりません。
一般的な保険診療の負担割合に応じた費用となりますので、高額な請求になることはありません。
事前におおよその目安をお伝えすることも可能です。 - Q.準備しておくものはありますか?
- A.特に特別なものは必要ありません。
普段お使いの歯ブラシや入れ歯、服用中のお薬がある場合はお薬手帳をご用意ください。
横になれるスペース、または椅子に座った状態で診察いたします。 - Q.痛いところがあっても「大掛かりな治療はしない」のですか?
- A. 痛みを取り除くことは最優先で行います。
応急処置や、お薬による消炎、負担の少ない範囲での虫歯治療などは積極的に行います。
あくまで「身体の負担が大きすぎる処置(外科手術など)」を避けるという意味ですので、ご安心ください。
もしどうしても外科処置が必要な場合は、適切な高度医療機関へのご紹介も承ります。 - Q.申し込みはどうすればいいですか?
- A.まずは、お電話でご相談ください。
ご本人さま、ご家族さま、または担当のケアマネジャーさまからでも受け付けております。
お名前、ご住所、現在お困りの内容を伺い、初回の診察日を調整いたします。 - Q.認知症が進行していて、お口を開けてくれないかもしれませんが大丈夫ですか?
- A.はい、大丈夫です。
無理にお口を開けさせることはいたしません。
まずは声をかけ、手足に触れ、信頼関係を築くところから始めます。
口腔ケアのプロとして、少しでもお口が清潔になるよう、その日のご本人のペースに合わせて粘り強く対応いたします。 - Q.病院に入院中ですが、来てもらえますか?
- A.基本的にはご自宅や介護施設が対象となりますが、病院側の許可があれば伺うことが可能な場合もございます。
まずは病院の相談員(ソーシャルワーカー)さま、または当院へ一度ご相談ください。 - Q.寝たきり(ベッド上)の状態でも診察できますか?
- A.全く問題ありません。
ベッドに寝たままの状態、あるいは車椅子に座ったままの状態で診察できるよう、ポータブルの機材や専用のクッションを持参いたします。
ご本人が一番楽な姿勢で受診していただけます。 - Q.どのような機材を持ってくるのですか?
- A.歯科医院にある診察台の機能をコンパクトにした「ポータブルユニット」を持参します。
歯を削る、水を出す、バキュームで吸い込むといった動作が可能なほか、持ち運び用のレントゲン装置も完備していますので、ご自宅でも精度の高い診察が可能です。 - Q.生活保護を受給していますが、利用できますか?
- A.はい、ご利用いただけます。
医療扶助・介護扶助の範囲内で診療を受けることができます。
事前の手続きなども含め、サポートいたしますのでご安心ください。 - Q.訪問してもらうのに、何か特別な書類は必要ですか?
- A.初回訪問時に、健康保険証や介護保険証、現在服用中のお薬の内容がわかるもの(お薬手帳など)をご用意ください。
ケアマネジャーさまがいらっしゃる場合は、あらかじめその旨をお伝えいただけると連携がスムーズです。 - Q.1回あたりの診療時間はどれくらいですか?
- A.おおよそ20分から30分程度です。
体力の低下されている方の場合、長時間の診療はかえって負担になります。
口腔外科医としての判断で、その日の体調を見極めながら、最適な時間内で処置を行います。
ご自宅や施設で「お口の安心」を。口腔外科医が伺います
「足が悪くなり、歯科医院まで通うのが難しくなった」
「認知症があり、外出先での治療に不安がある」
「寝たきりの家族が、食事中にむせることが増えて心配だ」
「入れ歯が合わなくて痛そうだが、どこに相談すればいいか分からない」
横浜市金沢区、金沢文庫の桜井歯科医院では、お身体の不自由な方や通院が困難な方のために、歯科医師と歯科衛生士がご自宅や施設へ直接伺う「訪問歯科診療」を行っています。
私たちは、単に「歯を治す」ことだけを目的としていません。
口腔外科医としての専門的な視点から、患者さまの全身状態を見極め、お口を通して「生活の質(QOL)」と「食べる喜び」を守ることを使命としています。
口腔外科医が考える、訪問診療の「真の役割」
訪問診療を必要とされる方の多くは、持病があったり、体力が低下していたりします。
そうした状況下で、歯科医院で行うような「完璧な歯科治療」を無理に再現しようとすることが、必ずしも正解とは限りません。
当院では、訪問先での抜歯や歯ぐきを大きく切るような「大掛かりな手術」は、原則として行いません。
それは、技術的にできないからではありません。
口腔外科医として「その方の身体のことを考えた時、あえてやらない方が良い」という責任ある判断からです。
過度な治療によるストレス、出血のリスク、術後の感染。
体力が低下している方にとって、これらは大きな負担となり、最悪の場合、全身状態を悪化させてしまうことさえあります。
私たちは、患者さまを苦しませる原因(痛みや不快感)を取り除くことを最優先に考えます。
主な診療内容:今ある機能を守り、心地よく過ごすために
特別な設備がなくても、ご自宅で行えることはたくさんあります。
私たちは、以下の3つを柱として診療を行っています。
徹底した「プロによる口腔ケア」
訪問診療において、最も重要と言っても過言ではないのが口腔ケアです。
お口の中を清潔に保つことは、単に「綺麗にする」だけでなく、高齢者の死因として多い「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」を予防することに直結します。
歯科衛生士が、粘膜のケアや舌の清掃、保湿など、お一人おひとりの状態に合わせた専門的なケアを行い、感染症のリスクを最小限に抑えます。
② 入れ歯の調整・作製
「入れ歯が当たって痛い」「ゆるくて噛めない」というストレスは、栄養不足や意欲の低下を招きます。
ポータブルの機材を持参し、その場で入れ歯の削り調整や裏打ち(内面の張り替え)を行います。
また、新しい入れ歯の作製も可能です。
しっかり噛めるようになることで、表情が明るくなり、会話が増える患者さまも少なくありません。
【ご家族の方へ】「連れて行くのが大変」というお悩みを、私たちに預けてください
「お父さんを歯医者に連れて行きたいけれど、車椅子への移動だけで一苦労……」
「認知症で外に出るとパニックになるから、我慢させるしかない」
そんな風に一人で抱え込んでいませんか?
桜井歯科医院の訪問診療は、ご本人さまだけでなく、支えるご家族の負担を減らすためのサービスでもあります。
私たちは、ご自宅という一番リラックスできる環境に伺います。
口腔外科医として、お身体の状態に配慮しながら、無理のない範囲で「痛み」や「食べにくさ」を解消します。
「歯医者さんに連れて行けない」という罪悪感を持たず、まずは私たちに、現在のご様子を聞かせてください。
院長より:人生の最期まで、お口の尊厳を守るために
私は、病院勤務時代に、多くの方の最期に近い時間に立ち会ってきました。
お口が綺麗で、ほんの少しでも好きなものを口にできたとき、人は驚くほど生命力を輝かせます。
逆に、お口が汚れ、痛みに耐えながら過ごすことは、その方の尊厳を損なうことになりかねません。
私たちの訪問診療は、単なる「治療」ではなく、「寄り添い」です。
「歯医者に連れていきたいけれど、無理をさせたくない」というご家族の葛藤にも、私たちは口腔外科医としての冷静な判断と、一人の人間としての温かい共感を持って応えます。
金沢文庫の地で、住み慣れた場所で、安心して最期までお口の健康を保てるように。
どんな些細なことでも構いません。
私たちを、あなたの「ご自宅のチーム」の一員として呼んでください。
訪問診療に関するよくある質問(Q&A)
